【事 例】
1ヶ月の期間限定で、事務の補助の仕事として派遣したスタッフが、派遣先とうまくいかず、自らの申し入れで自己都合終了いたしました。やむを得ないこととして了解したのですが、その後派遣元に損害賠償を求めてきました。終了は自己都合によるものだから対応はできないと回答したところ、机をたたくなど強硬な態度を取り、またその場で他者に電話をして応援を頼むなど、派遣元としては対応に苦慮しました。どのような点を注意すればよかったのでしょうか。
▼解説を読む
派遣元へ来てからの態度はかなりの特異行動に感じられます。それ以前、派遣を決定する前に注意すべきポイントがいくつかありました。今回は事務の補助業務ということなので派遣先の担当者とのコミュニケーションは必須かと思われます。コミュニケーションの面からは「N:協調性」、「NNW:社交性」、「SW:革新性」、「SSW:自己信頼性」など注目すべき座標軸がいくつかあります。この事例では「社交性」が1ポイントとなっており、人との接触を嫌う人物であることが読み取れます。また「革新性」が4ポイントとやや小さく、変化を嫌い人に愛想よく振る舞うことが苦手であることがわかります。この点から短期就業には向いていないということがわかります。さらに「S:感受性」、「SE:固執性」がともに高く、9ポイントを示しています。これは情緒的に不安定であることを示します。この不安定な部分が一方的なクレームに発展してしまったのかもしれません。今回は本人からの自己申告でしたが、コミュニケーション能力が低く情緒的な面での不安定さがあり、明るさが感じられないこの人物の場合、派遣先の方から契約解除を求められることも十分あり、その場合はさらに問題が長引いた可能性もあります。派遣には適さない人物であるという判断を事前にしておくべき事例です。
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